「LIMBO-54」DVD
写真とは何の関係も無いけど。
ゴールデンウイーク中に行われた、平沢進インタラクティブ・ライブショウ2003「LIMBO-54」の映像編集を夏頃から今月頭にかけて行ってきたが、その納品も無事完了し、我が家にも製品が届いた。
尤も、最初に一通り観たのは1995年のライブSIMCITYの復刻版DVDだったのだが。平沢氏は8年で顔の印象が随分変わられたような。
このライブは、初めて平沢氏の仕事に携わらせていただいた時のもので、それなりに懐かしく感じるかと思いきや、当時を振り返ってみれば、大学を卒業したての世間知らずな自分は、技量も未熟で凡ミスを頻発した記憶ばかり。そんなわけで私の担当したCGは……正視に耐えられませんw
それはさておき今年のライブDVDの話などを。実質的な編集作業期間は2か月強くらいと、120分物のライブ編集としては時間をかけ過ぎだとは思う。とはいえ通常のライブと違い、CG映像が随所に用いられ、時に舞台装置のように機能する分、その合成や補正処理には相応の手間がかかる。撮影素材もminiDV70本の大半を定点カメラで撮りっぱなし、人力で撮影しているのが1/5程という状態では、なかなか事は容易く進まない。
もともとDVD化の予定が無く、撮影専用スタッフが入っていなかったライブの為、内容の出来映えを懸念された方もいらっしゃる事と思われるが、流石に大金を投じた映像作品のようなクオリティは望めないものの、今までに発売された平沢進関連のビデオ映像と比べても、特に悪くない仕上がりではないかと。まあ自己評価なので、あてにならないけれども。
個人的な感覚では、ソフト一本の売価が高いなあという気はするが、これについては損益分岐点の問題もあるから仕方ない。販売数が増えればもっと値段も下げられるし、映像の品質も上げられる。
編集のポイントとしては、多少説明的になる事も仕方ないと割り切って、できるだけ分かりやすい場面展開を心掛けてみた。というか、ギターソロ萌え。
内容を御覧になられた方はお気付きかもしれないが、構成や音声ソースは東京最終日が元になっているのに対し、映像ソースに関しては、大阪公演と東京公演の両方を混ぜ合わせている。
これは視点のバリエーションを増やす意味もあったが、定点の無人カメラはプロのカメラマンが撮ったショットと違い、使用に耐えない部分も多く、ソースの中から極力写りの良いカットを選別する為にも必要だった。
良いカットを選ぶのも大変な作業だけれど、大方のチェックは事務所のスタッフさんにお願いしてしまったので、これについてはかなり助けられた。
やはり悩み多かったのは、所謂「本物のヒラサワ」の登場シーンだった。キャラクターの仕上がりに満足していないという事もあったが、それ以前にどうしてもオタクっぽい表現になってしまう所が難点だ。
今回は色々な人から70本のテープ編集は大変だろうと声をかけられ、実際に作業時間もかかってはいるけれども、どちらかといえば5分のCGプロモ映像のコンテや構成を考えるほうが大変だと思う次第。精神的な意味で。
しかし、いくら素材がDV圧縮とはいえ容量が数百GBと膨大すぎて、その都度DVD-RAMやRへバックアップをとるわけにもいかないので、心臓には非常に悪かった。念の為、家中の各種PCにデータを複製して臨んではいたが、落雷や火事等で全滅しないとも言い切れないので。
全くの余談ですがブックレットで持ち上げられ過ぎの自分はどうかと思われ。CGアーティストという呼称は止めてほしい。今日日アートを名乗るには、それなりの論理的なバックボーンか、何物にも換え難い情熱が必要なはず。
自分がそういうタマじゃないのは言うに及ばず、そもそも下請け職人屋として日々手堅く生きて行きたいという所存でありまして、そのくせ生活ぶりの実情はDQNフリーターと変わらない。そんな奴をアーティストとは呼べないだろう。
あと、こちらで散々持ち上げている割には、SIMCITYのライナーノーツでは「この頃はまだCGアーティストも居なかった」と書かれていますね、平沢さん、僕はこの時既に居りました……存在が認められていない(笑)
